当サイトで幾度となく触れてきたように、オンラインゲームは不特定多数の人がコミュニケーションを図ろうとするため、様々な問題も起きています。そこは、仮想とはいえ、一つの社会を形成していると言えます。人間関係については、ルールやマナーを一人一人が尊守することで回避できると思います。ここでは、人間関係以外の問題点について、いくつかご紹介します。

まず「RMT」についてご説明をいたします。RMTとは、リアル・マネー・トレードの略で、簡単に言うと、オンラインゲーム上で取得したデータや財産を、現実のお金で取引する行為です。RMTの対象の多くは、なかなか入手できないレアアイテムやゲーム上のお金で、それが実際のお金で売り買いされています。じつはこのRMT行為が問題になっているのです。

大半のゲームサイトでは禁止している行為なのですが、現実には行われており、このRMTに関する目立った問題は「窃盗」です。ここで、実際に起きた事件をご紹介します。

■お金をだまし取られたケース:
A君は「自分の持っているアイテムを5千円で売ります」と呼びかけました。それに対してB君が「5千円で買います」と名乗りをあげました。ところがB君がお金を振り込んでもA君はアイテムを譲ってくれませんでした。

これはA君による詐欺か債務不履行になります。B君はA君の言葉を信じて財物(現金)の交付を行なったわけですから、もしA君が最初からB君を騙すつもりだった場合には詐欺になり、何らかの事情によりアイテムを譲れなくなってしまった場合には債務不履行となるわけです。

ところが、事はそう単純ではありません。何故なら、ゲーム内で取得したアイテムを現金で売買することはRMT(リアルマネートレード)として、大半のゲームサイトでは禁止している行為なのです。このRMTの事実が発覚すれば、B君も不正行為を働いたことが明らかになるため、B君が訴えを起こすことはまずありません。結局は泣き寝入りするケースがほとんどです。

■アイテムをだまし取られたケース:
A君は「自分の持っている(ゲーム世界内の)家を5千円で売ります」と呼びかけました。それに対してB君が「5千円で買います」と名乗りをあげました。ところがA君が家を譲ったのにB君はお金を振り込んでくれませんでした。

これもRMTである点では同じですが、大きな違いは、騙し取られたものが現金ではなくアイテムと言う点です。結論から言いますと、特定のゲームの中だけで通用するアイテムは、法律上の財物とは認められないので詐欺罪の適用にはなりません。しかし、アイテム が財産上の利益と認められれば詐欺罪に該当する可能性はあります。それでも上記のケースと同様に被害者が訴えることは稀です。

どちらにせよRMT問題は、まだきちんと解決されていない、重要な問題です。



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